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墓所1
ガラハッドはシャハラザードに楽譜集を手渡した。
シャハラザード
「これです。この楽譜集です!
 ああ‥‥よかった。」
ガラハッド
「うんうん。よかったよかった。」
シャハラザード
「カルアの地‥‥
 宗教が汚れ、人心は乱れ、最後にはこの塔が生み出した絶大な力によって滅亡した、呪われた国。
 これからも私の曲で、この塔に眠る人々を少しでも慰めることが出来たら‥‥」
ガラハッド
「‥‥??」
シャハラザード
「ありがとうございました。
 あなたは本当に勇敢な方なのですね。」
ガラハッド
「いやあ、たいしたことはありませんよ。
 はっはっは。」
シャハラザード
「いいえ。
 それに、真面目で誠実です。
 あの‥‥もしよろしければ、
 ‥‥わたくしのところへ、来ていただけませんか。」
ガラハッド
「へっ?そりゃどういう‥‥」
シャハラザード
「わたくし‥‥あなたのことを‥‥」
ガラハッド
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
 !!
 いや、その、ということは、あの、まさか、しかし‥‥
 ええっ!?
 えっと、つかぬことをお伺いするようではございまするが、小生なんかで!?本当に!?」
シャハラザード
「‥‥‥‥‥‥。」
ガラハッド
「しかしあの、すぐには、その‥‥」
シャハラザード
「わたくし‥‥待っています‥‥」
ガラハッド
「いやあ、まいりましたね、しかしどうにも。」
ガラハッド
「‥‥あれっ?
 シャハラザードさん!?」
ガラハッド
「‥‥変ですねえ。
 大切な楽譜集をおいて、どこへ行ってしまったのでしょう。
 ま、街区にでも戻ったのでしょう。
 小生も、もうこんな怖い場所からはおさらばしましょうか。」
吟遊詩人
「きゃっ!」
ガラハッド
「わっ!
 な、なんだシャハラザードさん。
 どこへ行っていたんです?」
吟遊詩人
「えっ!?なぜ私の名を‥‥?
 あら、それは‥‥」


墓所5
悪霊
「一度警告を与えたにもかかわらず、まだこんな場所をうろついておるか。」
ガラハッド
「ひっ!また、またたたたた
 ででで出た‥‥」
悪霊
「畏れを知らぬ愚か者‥‥」
ガラハッド
「ひゃあ!こっちにも!」
悪霊
「永劫の呪いを味わうが良い‥‥」
悪霊
「呪いを‥‥」
悪霊
「永劫の呪いを‥‥」
ガラハッド
「きゅう。」
???
「‥‥やったな。」
???
「うへへ。
 まぬけなかおですぜ。
 しかし、こんなところにまで入りこむたぁ油断がならねえ奴だ。
 やっちゃいます?」
???
「‥‥いや、放っておくがいい。
 これだけ怖がりっぷりのいい男は珍しいからな。」
???
「うへへ。それもそうですね。」
シャハラザード
「‥‥もし。
 ‥‥もし!」
シャハラザード
「ああ、よかった。
 大丈夫ですか。」
ガラハッド
「ああ、シャハラザードさん
 不覚でした。
 悪霊にやられたようです。」
シャハラザード
「まあ‥‥」
シャハラザード
「あの‥‥
 無責任なことを言うようですが、やはりこの墓所は危険過ぎます。
 あなたが悪霊の呪いを受けて、取り返しのつかないことになりでもしたら‥‥
 もうこれ以上、あなたに甘えるわけにはいきません。」
ガラハッド
「いまさら何を。
 では諦めるとでもいうのですか。
 それはいけません。
 あなたの書きためた、大切な楽譜集なのでしょう。」
シャハラザード
「でも‥‥!」
ガラハッド
「はっはっは。
 呪いがこわくて、考古学者は務まりません。
 なあに、ここまでくれば、最深部まではあと少しでしょう。
 さ、ここは危険です。早く戻って。」
シャハラザード
「どうか‥‥ご無理をなさらずに。」
ガラハッド
「心配は無用です。
 このガラハッドに、おまかせあれ!」
ガラハッド
「‥‥またやってしまいました。
 後戻りできる、最後のチャンスかもしれませんでしたねえ‥‥
 はあ‥‥
 でももう、後にはひけません。」

クライン 「みろよこの財宝。  やっぱりだ。埋葬品にはいいもんがそろっている。」 コロッサル 「うへへ。  アニキ、うまく行きましたね。」 クライン 「この俺の魔法で、幻の悪霊を見せる。  悪霊騒ぎをおこせば、いかに調査隊と言えど二の足を踏むだろう。」 コロッサル 「その隙に俺たちが‥‥うへへへ。  アニキ、あったまいい!」 ガラハッド 「なるほど、こういうことでしたか。」 クライン 「げっ、しまった!!」 ガラハッド 「墓あらしは、それだけでも世界一の犯罪です。  のみならず!あろうことか、美しく清楚なご婦人を悲しませた罪!!」 ガラハッド 「まさに世紀の大悪党!!  神が許しても、このガラハッドが許しません!!!」 クライン 「ご婦人?  このおっさんなにを言ってんだ。  俺たちゃただの盗掘屋‥‥」 ガラハッド 「問答無用!  偽物の幽霊なんか、怖くはありませんよ!!」 クライン 「ばかに付き合ってらんねえや。  いくぞ、兄弟。  ぱぱっと片付けちまおうぜ。」 コロッサル 「うがぁー!!」
クライン 「く、くそっおぼえてろ!」 コロッサル 「そうだぞ!」 ガラハッド 「ま、ざっとこんなものですな。  拳法を嗜んでいるのはダテではありません。はっは!」

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